ふたりの言い争いをみて、
『好きな人となのになんでかなぁ?』なんて首を傾げていた。
そんなゆなを見て、
クスっと笑ってしまう。
俺からしたら、素直に喜べずに照れ隠しってとこなんだけど。
「ふたりは、
絶対くっつくから心配すんな」
俺はふたりにバレないようにそっと耳打ちすると『そっかぁ~!よかった♪』と子供みたいに笑った。
「おっ、やってるやんっ!」
長い川の土手沿いに、
たくさんの屋台が並んでいる。
「なんか食おかぁ~、
あーっ!たこ焼きあるでっ」
とりあえず、
お前は少し静かにしとけよ。
興奮する慶太を見かねたリンさんは、慶太の耳を引っ張る。
「い゛、い゛ででっ!今度はなんやっ」
「は~い。慶太はあたしと回ろなぁ。
邪魔したらあかんやろ~」
そのまま慶太は引っ張られていった。
なんつーか俺らのためっていうより、自分のためじゃね?
