不意に「失礼します」とふすまの向こうでリンさんの声が聞こえてガラっとふすまは開く。 最初に口を開いたのは慶太だった。 「り、リン、 なんでお前まで浴衣やねん。」 慶太、お前。 そういいつつ、顔赤いよ。 「はぁ? あたしが花火大会行ったらあかんのっ!?」 するとリンさんの後ろから「あのー」と言ってゆながヒョコっと出てきた。 あ、可愛い。 ピンク地の浴衣は、ゆなによく似合っていて俺まで顔が赤くなりかけてちょっと焦った。