「ひょえ~。相変わらず人気だよね、
藤堂隼人って。」




廊下をたくさんの女子に追いかけ回さ
れるその人をみて菜子は感心している。





「・・・うん。」









――藤堂隼人。




容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群。


そんな格好いい漢字ばかりが並ぶ彼の事
をこの学園で知らない人はいない。



学校1モテる男。


ファンクラブまであるし、下校時には他
校の女子高生が待ち伏せしてるくらい。