「おし、じゃあ来い。」

「へっ、うわ!?」

契約を交わしたあと、私はハルさんからぐいっと右手首をつかまれて、ぐんぐんと歩いていった。

ハルさんは街中にある、時計をちらりとみた。時間は午後4時45分を過ぎていた。

それを見たハルさんは

「おい、もう少し速く歩くぞ。」

と言い終わるや否や、私にとっては大股だった歩幅をさらに広げ、ただでさえ、速かったのに、スピードもだいぶあがった。