パンプスとスニーカー

 ひまりが照れ笑いをしながらも、お行儀よく両手を合わせた。




 「いい食べっぷりねぇ」

 「気持ちがいいわよね」




 武尊にしても、ここまで美味しそうに食べられれば、悪い気はしない。




 「満腹になった?武藤さん」

 「お腹がはち切れそう」

 「それは良かった」




 笑い合う。




 「いい雰囲気ねぇ」




 ニコニコと祖母が太鼓判を押してくれる。


 ところが、似たような顔で二人を見守っていた姉が、ふいに首を傾げた。




 「そういえば、あんたたちって、普段はなんて呼び合ってるの?」

 「「えっ?」」




 思わずひまりと顔を見合わせる。


 …なんて、って。




 「まさか、苗字でとかいうんじゃないわよね?武藤さんはともかく、いくら付き合い初めて日が浅いからって、武尊、あんたってそんな遠慮しいな性格じゃないでしょ?」