「ああ、そう?」
あっさりだ。
女にだらしなくてニヤけた男だと思えば、ひまり相手に大真面目に『友達になろう』と言い出したり、日頃優しげに笑ってはいてもどこか冷たい顔をしているくせに、一度腹を割ることを決めてしまえば、ざっくばらんだったり、よくわからない男だと思う。
…そういえば、あたしもそうだけど、さっきのウェイトレスさんも、いつも北条君が連れてる人たちとはタイプが違うか。
可愛い子ではあったけれど、そういう意味では武尊の好みのタイプではなく、まったく興味がないのだろう。
「なんか、今、北条君のことがちょっとわかった気がする?」
「なに?」
面白そうだと思っているのがよくわかる顔。
なんだか、ひまりも楽しくなってきてしまった。
「北条君って、凄く内側の人と外側の人をキッチリと分けるタイプなんだね」
柔和な見かけと、一見良さそうな愛想に気がつかなかった。
「見た目洋犬、中身和犬ってことでしょ?」
「……意味わかんないだけど」
さすがの武尊も面食らった顔をする。
まさか犬に例えられるとは、思わなかったようだ。
*****
あっさりだ。
女にだらしなくてニヤけた男だと思えば、ひまり相手に大真面目に『友達になろう』と言い出したり、日頃優しげに笑ってはいてもどこか冷たい顔をしているくせに、一度腹を割ることを決めてしまえば、ざっくばらんだったり、よくわからない男だと思う。
…そういえば、あたしもそうだけど、さっきのウェイトレスさんも、いつも北条君が連れてる人たちとはタイプが違うか。
可愛い子ではあったけれど、そういう意味では武尊の好みのタイプではなく、まったく興味がないのだろう。
「なんか、今、北条君のことがちょっとわかった気がする?」
「なに?」
面白そうだと思っているのがよくわかる顔。
なんだか、ひまりも楽しくなってきてしまった。
「北条君って、凄く内側の人と外側の人をキッチリと分けるタイプなんだね」
柔和な見かけと、一見良さそうな愛想に気がつかなかった。
「見た目洋犬、中身和犬ってことでしょ?」
「……意味わかんないだけど」
さすがの武尊も面食らった顔をする。
まさか犬に例えられるとは、思わなかったようだ。
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