パンプスとスニーカー

 戸惑ってひまりが聞けば、うーんと腕を組んで美紀が首を傾げて悩んでる。


 むしろ美紀の方が、ずいぶん出会った頃とはまるでイメージが違った。


 …もっとキツイ人かと思ってたな。


 見た目だけなら、よほどひまりより武尊のタイプだろう。




 「とっつきにくいっていうより、真面目一辺倒のいかにもな法学生?恋とかまったく興味がないのかなって思ってたかも」

 「え~」




 ものすごい評価に、ひまりの目がまん丸になる。




 「そんな人いないでしょ?」

 「まあ…そうだとは思うけど、ほら、外から見たイメージ?」




 ありえないといった風なひまりの反応に、かえって美紀の方が苦笑してしまう。




 「…余裕がなかったのは本当だけど、あたしだって彼氏が欲しいとか、人並みに恋をしてみたいなって気持ちはあったよ」

 「そうか、そうだよ…ね」




 ふと美紀が窓の外へと視線を流し、言葉を途切らせた。




 「むらちゃん?」

 「ね、あれって、北条くんじゃない?」

 「ああ…うん。武尊は今日、午前中は講義がないから、あたしの授業が終わる頃に迎えに来てくれるって…」




 美紀が見ている方、ひまりも柱の向こう中庭を振り返りかけて、




 「しかも、マツがいるよ」

 「えっ!?」




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