パンプスとスニーカー

 「ほほ~、へぇ~」




 ニヤニヤ。


 あからさまに揶揄する美紀の顔に、ひまりの顔がボッと火照る。




 「な、なに?」

 「…デート?」




 ズバリ。




 「え…っ」




 図星だし、隠すつもりもないが、そういうふうに面と向かって聞かれると照れ臭い。




 「ほおほお、いいわねぇ、若人は~」

 「若人はって、…むらちゃんだって、同い年じゃない」

 「そりゃそうなんだけど、デート一つでそんだけ照れられるって、なんか凄いなとか思ってさ」

 「………っ」




 よけいに恥ずかしくなってしまう。


 顔を真っ赤にして、俯いてしまったひまりの様子に、からかいモードだった美紀も苦笑する。




 「ごめん。もしかしてなんだけど、武藤ッチって、恋愛経験激少ない?」

 「う、うん」

 「そうなんだぁ。そんな武藤ッチがあの北条くんとねぇ」




 言わなくても、バレバレだったらしい。


 もっともほとんど毎日送迎されていれば、バレバレも何もないし、そもそも一緒に暮らしていることは既にバレてしまっている。




 「まさか、北条くんが初恋とか?」