パンプスとスニーカー

 恋愛なんてタイミング次第で、今は武尊に靡いているように見えるひまりだが、未来もずっとそうだなんて自惚れるほど武尊は自信家ではなかった。


 実際にそれだけの経験もして来ている。


 壮太などは、『女を見る目がない』と武尊の浅はかな恋愛遍歴を鼻で笑うが、彼なりに相手が好きだったし、真剣な恋愛を忌避してきたわけではない。 


 「……昼間、ランチの時、高崎さんと会ってたんだって?」

 「え…?」




 …今しかない


 たぶん、‘今’がそのタイミングなのだ。




 「好きだ」

 「……………」

 「ひまのことが好きなんだ」




 高鳴る心臓の音が、バクバクと煩いくらいに騒いで、武尊はゴクリと唾を飲み込んだ。

 …マジかよ、俺。




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