パンプスとスニーカー

 「はあ~、二日酔いの朝には、お味噌汁が効く~」

 「もう、朝じゃないだろ」

 「うるさいわね、今起きたところなんだから、朝みたいなものでしょ?」




 ツッコミあう姉弟に、武尊の祖母が割って入る。




 「なにをつまらないことで言い争ってるんです。どちらにせよ、こんな時間まで寝てるなんて、だらしないもほどがあるでしょ」

 「すみません」

 「面目ない」




 祖母と姉弟の日常の一コマに、ひまりがそっと笑いを噛み殺す。


 そんなひまりを見る武尊の祖母の目は温かかった。




 「でも、おばあさまがハメを外してもいいっておっしゃったんですよ」




 一佳がなおも小さな抵抗を試みている。


 が、




 「外しすぎないように、とも言っておきましたよ」

 「うぐ、た、たしかに」

 「おばあさまは勝てないんだから、無駄なことはやめておけよ、ぐっ!」




 親身に?忠告したのに、足を踏まれるというお返しを返され、武尊が痛みに口を噤んだ。