「何食べたいー?」


んー・・・


「んー。オムライス」


そう言うとなぜかクスクス笑い出す紫乃。

「男子って基本皆好きだよね。」


「んー。そう?」
そーなのか?

「うん♫なんかねー。蒼空クンも好きなの。オムライス。」

蒼空?
あぁ、入学式のときのヤツか・・・。


「蒼空って人のこと、紫乃好きなの?」

ついつい聞いてしまった俺。

でも、目を丸くさせる紫乃に疑いの眼差しを向ける俺。


「無いじゃん。あたしは・・・柚矢が好・・き」

「知ってるけどねーッ♫」

“あたしは・・・柚矢が好・・き”

ありがと、紫乃

知ってる

本当は

知らなかった


大好きだよ、紫乃・・・
「プチSー!?」
マジー!?と叫び続ける紫乃に、

「さぁ??」


俺は口角を上げてにっと笑って見せた。