｢嘉穂はほんまに俺の事好きなん？｣
｢どーしたん？急に｣
｢真面目に聞いてんねん｣
薫の声が大きくなった
空気に触れて
その声は響いていく
あたしは何がなんだか
わからなくなって
黙ってしまった…
少しして
薫が口を開いた
｢…ごめん。嘉穂はきっとなんも悪気ないんやろうな。なんで俺がキレてるんかなんてわからんでな｣
｢ごめん｣
あたしは謝るしか
できなかった
どういう言葉を
発すればいいか
わからなかった…
｢俺はな、嘉穂に秘密事はなんもしたくないねん｣
｢うん｣
あたしは薫の話しを
真剣に聞いた
