*ハツコイの味*-空色のキミに-

「その?何?」

「……ッ?!」


いつの間にかすぐそこの壁に私は追いやられていた。

気づかないうちに命くんの細い指が私の頬にゆっくりと触れていた。



目の前には命くんの綺麗な顔。
少しでも動かせば互いに触れてしまう位のキョリにあった。





だんだんと早鐘を打っていく私の心臓……。






「……素直に吐いたら?」



「っ……んっ……/」


やだ、変な声でちゃった。
耳たぶに命くんが吐く吐息がかかってくすぐったさが残る。


そのくすぐったさが私の変な声の原因だった。