私が命くんへの想いに気づいた日から数日がたった。



私のクラスは1組。

命くんのクラスは4組。


クラスが離れているせいでなかなか接する機会がなかった。
少しでも、少しでも、接したい。


そんな思いが私の頭のなかをよぎっていた。




「あ、杏里!」


真利ちゃんが日誌を書いていると、思い付いたように私の名前を読んだ。


なんだろ…?
ポカンとしながらも聞き返す。



「どうしたの?」



「あのね!私、今日バイトだったの忘れてて…だからさ、日誌先生に放課後持っていってくれないかな??」




真利ちゃん、バイトしてたんだ…!!
なんかスゴい。


私はトロトロしてるから素早く動けないからお母さんに

「迷惑かけるだけでしょ!!」

って言われてバイトはできない。
だからスゴく真利ちゃんが羨ましくて、憧れてた。




「うん!!いいよ!!」




真利ちゃん、一生懸命頑張ってるしね!
私も応援したいし~!!



真利ちゃんの顔が一気に明るくなった。



「ありがとう~!!」



「いえいえ~!!」