「ありがとう、真利ちゃん。けどね、今回は自分で頑張ってみる。」



ゆっくりと、伝えたいことを伝えられるように真利ちゃんの瞳をまっすぐ見て話す。



「け、けど…私は…杏里が心配で…。」


「うん。心配してくてありがとう。だけどいつまでも真利ちゃんに甘えるわけにはいけないの。
だからね、この気持ちに向かって自分で頑張りたいの。
…真利ちゃんには恩返しができるように。」   



一生懸命私は、気持ちを真利ちゃんに伝える。

真利ちゃんに、

いや一人の人間に。


いつになく真剣な顔立ちになった真利ちゃんは私を見つめる。
い抜くような視線で。