「ちょっと!!!あんた、どきなさいよ!」  

サラサラした皐月くんの頭をパシッとはたく音が聞こえた。


また私の視界は暗くなる。
ズシッ、とかかる体重に軽く悲鳴をあげた。


「きゃっ?!」 


「杏里~!!!心配したよぉっ!!!いたくないっ?!」 

真利ちゃんが涙を目元でうるうるさせて私を見ていた。



あぁ…私、こんなに心配させちゃったんだな。
私は真利ちゃんをギュッと思わず抱き締めた。

 
ポンポンって背中を叩くとされるがままになってる真利ちゃん。


ふふふ。
普段は立場が逆だもんなぁ。