どうしよう、涙が止まらない。
ずっと経験したことなかった恐怖のせいかもしれないけど。


なによりずっとずっと好きだった人と会えた。
この事がなにより私の涙の原因だった。　
　　　　


命くんは私を抱き締めていた腕を少し緩めて口を開いた。

ゆっくり、ゆっくりと私の目をちゃんと見て話し出す。





「…ごめんなっ…」


「えっ…?!」



顔をあげたかと思えばまた命くんはその顔を悲しみに歪めて私を抱き締めた。