「言ったからな」 惑わすつもりが、惑わされた 変わった空気に、私はクッションを抱えたまま身じろぎをした。 「…あのー、冗談です」 「知らん、そんなこと言う方が悪い」 「え、ちょ、先輩は私のこと別に何とも思ってないですよね…?」 思ってもみなかった展開に戸惑いつつ尋ねた私に先輩はベッドの上で、呆れたとでも言いたげに眉をひそめた。 「…たく、鈍感でアホはどっちだ」 今の言葉の意味が分からないほど鈍感ではない