私は小走りで東堂くんの元へと行った。



私は疑問を問いかけた。



『本当に一人暮らしなの?』



『ああ』



『こんな広い家に!』



『そうだ。』



『両親は?』



『小さい頃俺を捨てて出ていった。』



『酷い。』



なんだ…ちゃんと苦労してるじゃん…


その気持ちは同じ捨てられた側の私にもよく分かるけどね…



『お前の親は?』



突然の問いかけに私は一瞬固まった。



『……私も親に捨てられたの。』



それからすぐに問を返す。



『えっお前も?』