東堂くんの家の前に着くと私は唖然とした。



高い塀に綺麗な花壇。



庭には森みたいに木がいっぱい。



家に入ると、宮殿みたいに長く広い廊下。



天井からはキラキラと光り輝くシャンデリアがぶら下がってる。



こいつは苦労を知らないでなんにでも恵まれてるんだな……


私はそういう嫉妬の感情を隠した。


『おい、花里愛…早く来い。』



『あ、はい!』



なんで命令形?



ていうか私もなんで急に敬語なんて…



こいつに本当の私がバレる訳にはいかない…