『お前、可愛いな!』



遥はそう言うと私の髪をクシャっとした。



『私…可愛いなんて言われたの初めて…ありがと』



私はそういいながらニコッと笑った。



今の私は作り笑いじゃない本当の笑顔を作れてたと思う。



『なぁ両思いって事は俺達付き合うんだよな。』



『そうなるね。』



『じゃあこれからよろしくな。』



そう言って差し出された大きな手



『うん、こちらこそ』



私は大きな手に自分の手を重ね合わせた。



この気持ちなんだろう?




二人の体温が重なって私の中の凍った心は溶け始めていた事に私は気づかなかった。



『花里愛…明日学校一緒に行こう。』



『うん!』



私達はそれぞれの部屋に戻った。



『やっぱりここが一番落ち着く。』



そういえばそろそろバレンタインだな。遥どんなのが好きかな?



『学校盛り上がってるだろうな。』



花里愛は独りつぶやき眠りに落ちた。