初恋の空

『花里愛に謝れよ!!』


『土下座しろよ!!』


遥は床に押し付けられた。


『あっ…そうだ!!これ、遥くんにあげようと思って持ってきてたんだった!!』


ドサッ


『ごっめ~ん…手が滑って落ちちゃった…でもぉ…遥くんなら食べてくれるよね?』


ガシッ


『ほらぁ…食べて!!』


ごほ…ゲボ


『それは、やりす…』


私が止めようとしたら遥斗が阻止した。


『土下座すれば許すってさ…』


『花里愛…ご…ごめんなさい!!』


遥は土下座した。


『はっ…いいざまだな…』


ドカッ


『や…めろ…』


『男子もなんかやりなさいよ!!』


『あぁ…』


男子達は遥を蹴った。


『は~…は~…ゴホッ…』


遥は私の方をちらっと見ると教室を出ていった。


『うっわぁ~逃げるとかカッコわるぅ…』


遥は屋上にいた。


ガチャん…


『東堂くん?あそこで逃げるとかカッコ悪いと思うよ…』


前の遥なら逃げないで立ち向かってた…


『花里愛…不思議だよな…』


『何が?』


『あれだけ、俺のこと好きって言ってたのに…たったあれだけのことで嫌うなんて…』


『あれだけ?意味わかんない…女ったらしでドSなくせに!!』


『女ったらしじゃねぇし…お前だって可愛げねぇ癖に!!だからいじめられるんじゃねぇの?』