マスク少女


ドクンッドクンッ


もーっ!七瀬くん早く帰ってよ〜!
心臓の音が聞こえてるかもしれないくらい、振動してる・・・。

「鈴木!起きてるんだろ…?」

な、なんでバレたの?
でも、ここで起きたくない!寝たフリだとバレていても起きる気はさらさらないんだからねっ。

「・・・。」

「へー、寝たフリ貫き通すならこっちにも考えがあるけど!」

え?なに・・・

「過去の事みんなにバラしてやっても。」

「やめて!!!!」

ガタッ

「やっと起きたな!」

あっ!つい勢いで。

「なんで寝たフリしてたわけ?ねえ。」

「やっ!こないで!近づかないでよ!!」

七瀬くんが一歩ずつ近づいてきたら、私も一歩ずつ後ろに下がるしかない!
こわい…。

トンッ!

まずい、もう後ろは壁!逃げられない

「ねえ、なんで?」

「・・・。」

「無視?あーっ、マスクが邪魔だから話せないのかなー?」

「・・・え。」

「俺がとってやるよ!」

「いやっ!」