リヒトの言葉に目を見開いて言う、

アーテル。


「それじゃあ、君の力は元々…。」


「えぇ。こんな強い力はなかったですよ。」


アーテルは顔を歪ませて、

リヒトとリリーを見た。


「そうなのかッ。

 という事は、君をそうしたのは…。

 精霊の祖なのかッ。」


「そうですが…何か?」


「やはり、呪われた最悪の精霊という名に

 相応しいようだな。こいつは…。」


アーテルは、リリーを鋭い目で睨んだ。


「俺は、気にしてません。

 だからリリーを睨まないでほしい。」


リヒトはリリーの前に立って庇う。