「なんだと…? どういう方法で手に入れたんだ? そんな化け物の力ッ。」 アーテルは、取り乱した様子で叫んでいる。 そんな様子を気にする事なく、 リヒトはリリーの手鎖を 精霊力で生み出した風で真っ二つに斬る。 リリーは今にも泣きそうな顔で、 「リヒト君ッ。」 と大きな声で言って、リヒトに抱きついた。 リヒトは笑みを浮かべて、 優しくリリーの頭を撫でる。 「ごめん、リリー。」 リリーはいきなりリヒトが謝りだして、 なんのことかさっぱり分からず…ポカンとする。 「…えっ……?」