先程から、リヒト固まり中。


そんな様子も知らずに、

担任教師は説明する。



「転校生の紹介だ。自己紹介できるな?」


リリーはコクンと頷きながら、

「はい。」と言った。


「今日からこの学園に通う事に

 なりました。シュテルネン{ガタッ)


リヒトは席から立つ。


クラスの全員が

不思議そうにリヒトを見た。


担任はいきなり席を立ったリヒトに聞く。


「どうしたんだ?珍しい。

 いきなり意味不明な行動を君がとるとは。」



リヒトはリリーを見ると……


リリーは顔を赤面させて、

申し訳なさそうな顔をしている。


そういう顔をしているという事は…


姉貴だな。


そして…

父さんは加担をし…

母さんも知っていたんだろう。


リヒトはそう考えた。