「アーテルさん。

 この度のご用件というのは?」


シオンは話の話題を変え、

本題は何かと問い掛けた。


「あぁ。そうでしたね。

 さっきから気になって

 しょうがないんですがその金髪の少年は?

 リヒト君は何処に?」


金髪のリヒトを見て、

アーテルは不思議そうに言う。


もう何回もそのような質問をされ、

リヒトは少し気落ちしながらも、

返事をする。


「俺のことですか?俺はリヒトですが。」


「まさか…リヒト君なのか?本当に?

 その髪と目の色はいったい……?」


少し窺うような感じでリヒトを見る…。


「あまり気にしないで下さい。

 ただの気分転換ですよ。」


リヒトは、そんなアーテルに気にもせず、

普通に答える。


何故か、アーテルは目を見開き、

動揺したような様子でいる。