リヒトの部屋に戻り、

とりあえず2人は並んでソファーに座る。


暫くすると、リヒトが口を開く。


「リリー。姉貴になんて言われたんだ?」


「えッえと…あの…。」


リリーは言い難いのか、声を濁らせる。


そんなリリーの様子にリヒトは

ガシッとリリーの肩を掴んで、

真っ直ぐリリーの目を見つめる。


「リリー。」


リヒトのこの行動に…

リリーは言う決心をしたのか、

深く深呼吸をすると、

ポツリポツリと話し始めた。


「…リヒト君…学校では毎日…

 女性に囲まれてるって……。


 他の女性に…リヒト君、取られる…

 かもしれないよ?って、

 ルミエールさんに言われたん…です…。


 だから…その…嫌で…。


 リヒト君が他の女の人と

 一緒にいるっていうことを考えると…

 嫌だったんです…。ごめんなさい。

 我儘です…ね。」