「俺は行く。」
はっきりそう言うと、リリーを見た。
「リリーは行かない方がいい。
機関の奴らは、精霊に対して
恨みを持っている奴が大半だ。」
「リヒトが行くなら…私も行きます。」
「リリー…。何をするか分からないぞッ?
機関の人達は、精霊たちに対して……
はっきり言うと敵に近い存在だ。」
「私の心配をしてくれるのは、
嬉しいです。
でも、リヒト君の傍にいたいんです。
リヒト君がまた何か言われるん
じゃないかと思ったら、私…
行かないなんて嫌です!!」
「リリー…。」
「だから…絶対に行きます。」
リリーは、リヒトを真っ直ぐ見て
真剣に言った。
リヒトは少し抵抗があったが、
リリーの強い意志を感じて了承した。
「分かった。
…俺もリリーの事、護るからな。」
「はいッ。」
ニコッと満面の笑みを浮かべて
リリーは言った。

