―精霊の祖の恋物語― 後編




「自分のせいとか、自分が悪いとか、

 絶対に抱え込むな。怖いんだよ。

 リリーがいつか…目の前からまた…

 いなくなるんじゃないかって……。」


リヒトは顔を上げ、

両手でがっしりと肩を掴み、

リリーの目を真っ直ぐ見つめた。


「大丈夫です…。

 私は自分の過去に、自分のやった事に

 関してもう逃げません。

 立ち向かおうと決めたんです。」


リリーもリヒトの目を真っ直ぐ見つめ返す。


「それじゃぁ…リリー……。」


リヒトは心配そうな様子でいる。


そんなリヒトに微笑みかけて

リリーは言った。