「いいでしょう。

 また後でお話を伺います。」


アウラはカチャッとメガネを上げる

素振りをした。


「いや、なんでお前に話さないと

 いけないんだよッ。」


「リリーちゃんの保護者だから。」


「いや、違う。」


「違いません。

 これから、学校では私が一緒にいます。

 リリーちゃんがいじめなんてこと

 されないようにですけど…。」


ギロっと強烈な睨みで、女性達は固まった。


「あの…アウラさん。」


「なんですかッ?リリーちゃんッ!!」


先程の鋭い睨みはどこへ行ったのか、

超満面の笑顔でリリーの声掛けに

反応する…。


「あッあのッ。保護者ではなくて、

 友達になってくれたら…嬉しいですッ。」


「リリーちゃんッ。うんッ。なるよッ。

 友達になろッ。」


「よろしくお願いします。」


ペコンと頭を下げて言った。


「よろしくねッ。リリーちゃんッ。」


手を握り合い、楽しそうに

2人は、微笑み合った。



その姿にリヒトはアウラに対して、

何故か敗北感を感じた。



その後は…

ルミエールも自分の教室へと戻り、

授業も行われるが、重い雰囲気だった。