「リリー…?」 俺はリリーの名前を呟く。 すると…リリーは首を傾げる。 「なんですかリヒト君。」 「なんで…ここに。」 未だに状況について行けない俺。 「リヒト君が、またここに来るかと… 思いまして……。」 ニッコリと笑みを浮かべて言うリリー。 そんなリリーの笑みを見てやっと 落ち着いてきた。 「…そうか。…それで、なんであの時。」 俺の言葉を塞ぐようにして、 リリーが先に言う。 「リヒト君の前から消えた理由ですか?」 「…そうだよ。」