―精霊の祖の恋物語― 後編





「頭がガンガンするんじゃよッ。

 お主の声はッ!だから黙れッ!!!」


「そんな事できない。声を掛け続ける。

 そうするに決まってるだろーが。」

未だに切り傷を増やしながら、

リヒトはリリーの元へ向かう。そして…



「なッ………。」


リヒトはリリーの目の前までつくと

ガシっと強く抱きしめたッ。

「もう…大丈夫だ。俺は無事だから…。

 これ以上は…暴れないでくれ…

 リリー…。」


「なッ……何をッ……?」


「…うッ……お願いだッ…。」

リヒトは辛そうにお腹を抑えて言った。


「お主……リ…。」

リリーは顔を歪めて頭を片手で抑えて、

もう片方の手はリヒトの制服を

掴んでいた。


「リリー……お願いだ……。」

必死に倒れそうになるのを耐えながら、

リヒトはリリーを抱きしめ続ける。