―精霊の祖の恋物語― 後編





「君はリリー様…神に気に入られて、

 歳をとることも死ぬことも

 できない体になった……。」


悪魔の言葉を聞いていた、

学園の人たちはこそこそと話し始める。

アウラやカルロも驚愕の表情をする。


色々な視線を向けられているリヒトを、

心配そうに見るリリーとユノ。

本人のリヒトは少しだけ反応した。


そんな事も気にせずに話を続ける悪魔。


「いわゆる不死身ってやつだね♪

 それに、能力も能力者とは比べ物に

 ならない。」


教室中が静寂に包まれる。


「いや、違うね…。人間側ではなく、

 僕たち側になった君を他の能力者や

 家族は受け入れることが出来るのか?

 そのことだよ♪」


「…それが、どうした。」

リヒトは静かに悪魔に言う。