―精霊の祖の恋物語― 後編





生徒たち、そして…次の授業の担当の

先生が騒ぎ始める。


“精霊の祖がいる”と…。


そして…リヒトやアウラ、カルロに、

リリーから離れろという声が掛かる。


そんな騒がしい教室が気になったのか、

他のクラスで授業を行っていた生徒や

教師が様子を見にやって来る。


リヒト達の担任の先生もきて、

「何やっているんだッ!?」

と声を掛けながら、

教室の中に入ってきた。


精霊の祖に変貌したリリーを見る担任。


かなり、驚いた感じで目を見張って、

困惑の表情をしていた。


暫くすると…

「シュテルネン・ゴールド・リリーさん…

 なのか?シュテルネン。」

とリヒトを見て聞いた。真剣な顔で。


リヒトは「はい。」と頷いた。


「君はリリーさんが精霊のだと

 知っていたのかい?」


「そうですが、それが何か?」

リヒトがそう大きな声で言うと、

騒いでいた声が一瞬で収まる。