―精霊の祖の恋物語― 後編





リヒトは急いで止めた。

「何を言ってるんだ。リリー。

 なんで…そんな自分を…。」


「我にはリヒトがいるから大丈夫じゃ。」

ニコッと笑みを浮かべて言った。


「そんな事を聞いてるんじゃないッ。

 なんで自分の事をそんなに傷つけよう

 とするんだよッ!?」


「我は…いいんじゃ。」


そうリヒトとリリーが言い合ってる間。


リリーに対して皆の罵声が飛び交う。


一方…アウラとカルロは驚いて

目を見開いて固まっている。



今…リリーは、強力な炎を纏い、

火の属性を操る精霊の姿に

なっているから。


強大な精霊力を纏っているのだから、

精霊の祖というリリーの言葉に、

嘘だと思う人は誰もいないだろう。