終わったのはいいが、審判が声を出さない。
それに観覧席や色んなところで見ている
生徒たちや教師もみんな静かで。
あんだけ騒がしかった競技場が先ほどと
違い…シーン。と、静寂に包まれる。
少し経つと…。
「おーい。リヒトくーん!!
流石だよー!!」
と…あの人。
アーテルがそう手を振りながら言った。
リヒトはそれを無視して…
担任の教師。審判に声を掛ける。
「じゃあ、俺達は帰らせていただきます。
いいですよね?」
ぽかんと口を開けていた担任教師は、
まだリヒトを驚いた顔で見ていた。
「ッ…あぁ……。」
リヒトの声にやっと反応する。

