―精霊の祖の恋物語― 後編





「10分間だけど大丈夫か?」


「リヒト君こそ大丈夫ですか?

 髪の色変わるかもしれないんですよ?」

リリーは心配そうな顔をして言う。


「まあ…何とかなる…ようにする…。」

リヒトは曖昧にちょっと誤魔化しながら言った。


「そうですか…。」

苦笑いを浮かべて、リヒトを見て言う。


「まあ、手加減はしろよ。リリー。」

「リヒト君もですッ。」


2人で笑い合うと、競技場の真ん中へと行く。


いよいよ本当に戦闘戦が始まる―――。