そんなリリーを見ていられなくなった、
リヒトは…「もう…喋るなッ…。」と
辛そうに言うと…
苦しそうにしているリリーに
何もしてやることができない自分が
悔しくて、歯を食いしばる。
リリーはゆっくりと首を振ると…話を続けた。
「…いえッ。…もう一つ、話したいことが…。
さっきは大丈夫だと…言いましたが…
ちょっと先程…自身を乗っ取られそうに…
なりましたッ。私に…こんなことが…
できるとしたら…ッ。」
リリーは、険しそうな顔をしだした。
「リリーッ。」
リヒトがリリーの名前を大きな声で呼ぶ。
すると、リリーは
リヒトの顔を微笑んで見ると…
「ちょっと、限界です…
寝させていただきますね……。」
そう言い、目を閉じて、
スウスウと寝始める。

