その後、何回かリリーの名前を リヒトが呼ぶと… 「…__リリー?」 ハッとした顔でリヒトを見た。 「リリー?どうしたんだ?」 「いえッ……何でもありません…。」 首を振って、何故か少し震えながら、 リリーは言った。 「何もなかったって感じじゃないだろ?」 「本当に…大丈夫です。」 リリーがそうリヒトの言葉に 返事をしているときだった―――。