―精霊の祖の恋物語― 後編





「悪かったね…。」と謝るアーテル。

「それは…ご愁傷様…。

 しかし…ルミエールさんは

 しっかりしてるね。

 いいお姉さんじゃないか。

 任務の報告で大体わかるけどね。」


「そのせいで俺は、振り回されて

 長時間の説教…。いい迷惑だぞッ!?」


「まあまあ。」と言いながら、

リヒトを宥めると、アーテルは、

言い難そうに言った。

「それで何だが…リヒト君。

 ここに来たのは、リヒトくんの能力を

 見るためでもあるんだが、

 そこでちょっと「却下。」」

リヒトはアーテルの言葉を遮って、

返事を返す。


「拒否するの早いッ。」


「今回、俺は手助けはする気はない。

 …以上。じゃあ…。」

片手を挙げて言い、

リヒトはアーテルの前から去ろうとした。