―精霊の祖の恋物語― 後編





そんなカルロの様子見て、

リヒトとアウラは…

“やっぱり…幼い子供に見える。

 長男だとは思えない…。”

と、同じようなことを思っていた。


リヒトとアウラは

座り込んだカルロをスルーして歩き出す。


その事に関して、リリーは聞いた。

「あのリヒト君。テールさんは?」


「少し経てば、立ち直ってついてくる。」

リリーの質問に、リヒトはそう答えた。


2人の話を隣で聞いていた、

アウラも言う。

「そうよ。放っておけば、いつの間にか

 あのうるさい奴に戻るわよ。」


言っているうちに……。