―精霊の祖の恋物語― 後編





しばらくその状態が続く中、

リヒトが遂に口を開く。

「俺は行くからな。

 …あと、今度から手助けなし。…決定。」


アーテルは背中に妙な嫌な汗がつたう。

急いでリヒトに言った。

「悪かったッ!ふざけ過ぎたッ!

 だから、手助けはしてくれッ!?」


「次…そんなふざけた事、言ったら…

 絶対に手助けしてやらない。

 自分で勝手にやるからな。」


アーテルは、首を縦に振りまくる。


「あとカルロ。今度…覚えてろよ。」


カルロは顔を真っ青にした。


…前、リヒトがマジギレした時に

起こった事だ。

少しふざけて、冗談で言ったことが…

リヒトにとってはかなり頭にきたようで…。


あの時はかなり恐ろしかった……。