―精霊の祖の恋物語― 後編





「じゃあ、行くか。リリー。」

そう言いながら、リヒトは立ち上がると

リリーに手を差し伸べる。


「はい!」

リリーは嬉しそうにリヒトの手をとり、

立ち上がった。


その様子をマジマジと見ている。男性陣。

「リヒトがッ。おッ女の人にッ。

 手を貸した…だと…!?」

驚いた顔で言ったカルロ。


「リヒト。成長したんだな…。」

染み染みと言うアーテル。


そして…アウラは……。

…鬼の形相でリヒトを見ている。


先程からそんな3人の視線を受けている、

リヒトとリリーはというと……。

リヒトはものすごく怒っているオーラを

醸し出している。

リリーはリヒトの様子に少し緊張気味。