アーテルは嬉しそうな顔をする。
なんか、周りが凄くキラキラと
輝いている気が……。
リヒトは顔を引き攣らせた。
「西南都市だな。移動だが…頑張ってくれ。
あと……。」
「ん……?」
「この、どデカい平べったい物体は何だ?」
アーテルが指を指して言っているのは…
先ほどの精霊を倒す時、
精霊が生み出した竜巻を止めるために
リヒトがつくった、大きな物体。
「あぁ…これ?土だよ土。土の塊だ。」
「土か。」
「そうだ。
地の精霊がよくつくるやつだ。」
「なるほど。よく考えたな。」
コクコクと頷きながら、アーテルは言う。
「まあ、竜巻を上から下へ叩き落とすって
やり方もあるが、止めた。
周りのビルや建物が崩壊しそうで。」

