機嫌がすごく悪そうにして、リヒトは言う。
「で、早く終わらせたいから。
どこだよ、次。」
そんなリヒトの様子を間近で見ている
リリーは、苦笑いをしていた。
「かなり、怒ってるね…。」
まずそうな顔を浮かべてアーテルは言う。
「いいから早くしろ。帰るぞ。俺。」
リヒトはアーテルの方を今まで向いていたが、
バッと顔を逸らす。
「いやいやッ、待った。
もう言うからッ。うん。場所ッ。」
そんなリヒトの様子にアーテルは焦って
言い止める。
リヒトはため息をつくと、
アーテルの方を向いて仕方なく聞く。
「で、どこだ…?」

