その妙なというか…
変な雰囲気の状態が続く中、
アーテルが口を開いた。
「それで、精霊がもう一体出たんだが…。
行ってくれるな?リヒト。」
リヒトはアーテルの方を
笑みを浮かべて見た。
「えぇ。別にもういいですよ。
もう夜が明けてますしね。
眠いんですが…。やりましょうか。」
リヒトから少し黒いオーラを、
纏っている気がしてならないアーテルは
愛想笑いをする。
「うん。絶対、根に持ってるね。リヒト。」
やっぱり、かなり怒っていたリヒトは、
鋭い目でアーテルを見る。
「当たり前だろーが。
誰がこんな仕事好き好んでやるかッ。」
「あー。そうだよねー。」

