―精霊の祖の恋物語― 後編





「あら、シュテルネン。

 私が許可していないというのに

 またリリーちゃんに…。」

アウラは眼鏡越しにかなり鋭く睨んだ。


その睨みは、普通の何も知らない人が

その睨みを直接受けた場合……。

確実にガクブルと震えるレベルの

恐ろしさだったが…


「うるさい。ソッフィアータ。

 リリーは俺のだ。」

リヒトは鬼婆(アウラです^^;)の

恐ろしい睨みに負けずに、

睨み返して言った。


「クッ……。」と、

アウラが悔しそうにしている。


リリーはリヒトの言葉に、

やっと冷めてきた顔をまた真っ赤にして、

リヒトの胸に顔を埋めて抱きつく。


カルロは、

「おぉー。あのリヒトがっ。

 女に惚れ込んでるッ。」と、

何故か感動している様子だった。