すると……
風を起こしながら風の精霊は、
叫びながら、消えていった。
始末が終わると、リヒトは座り込んだ。
「リヒト君ッ!!」
リリーはリヒトの方へと駆けつける。
カルロとアウラは呆然と突っ立っていた。
リヒトは近づいてくる足音で
リリーが自分の方へ来たことが
分かったのか、顔を上げた。
顔を上げた時のリヒト顔は、
笑みを浮かべていた。
リリーから見て、その笑みは
無理につくってる笑みだとすぐに分かった。
「リヒト君。ここは、泣くべきです。
精霊の言葉に躊躇もしましたよね?」
「あぁ…。そうだったな……。」
リヒトは悲しい笑みを浮かべる。

