「精霊の祖?」
「精霊の祖…?どっかで聞いたことが…。」
“精霊の祖”という言葉を、アウラとカルロは
まだ知らないらしい。
今は、“呪われた最悪の精霊”と
覚えられているため、ピンとこないみたいだ。
すると…黙っていたアーテルが口を開く。
「リリーさん。
本姓、 ゴールド・マリー・ホワイト・
ガーベラ・ダウニー・リリー 。」
「ッ……その名前って!?」
「あのッ!?」
リリーの方を2人はバッと向いた。
リリーは俯いてボソボソと話す。
「私のことを“呪われた最悪の精霊”と
現在、人間達には呼ばれています。
今まで、黙っていて…ごめんなさい。」
そう言い、一度俯いていた顔を上げ、
リリーは深く頭を下げた。

